テレビない

※この物語は実話フィクションです。実在の人物や団体とは一切関係ありますありません。

 

大学院時代に院の近くにコンクリ打ちっぱなしの家具が木と白を基調にした無印良品の権化みたいなデザイナーズヤリ部屋を借りてたことがあります。

院の近くなんで院で深夜の限界まで勉強してもすぐ家に帰れるし、ソッコーで寝ることもできる。ガリ勉生活を送るのに便利でした。

 

ある日、チャイムを鳴らしてくる人がいたので出たら、N○○の人で受信契約がお済みでないので伺いに来たとのことだった。

 

正直、死ぬほど金ないし、現行法ではテレビを置いてない限り契約する義務はないので(←これもメチャクチャな法律だと思いますが…)、僕は

 

「いや、テレビないんですよ」と言うことにした。

「え、、、今時そんなことありますか?」と食い下がってきたので「いやいや、そこの院にいる者ですけど、しほーしけんの勉強するためにテレビとか不必要だからそもそも設置してないんですよ」と言った。

○H○の人は怪訝な顔をしながら「PCとかスマホでネットとかも?」とさらに食い下がってきた。

「はい、全部捨てて仙人のような生活を送ってますですはい」と答えた。

 

「ちょっと中を確認させていただくことは…?」

「……そんな義務ないし、そもそも僕がNOって言ったら住居侵入罪になりますけど笑」

「……わかりました。もしテレビを設置したらご連絡ください」と僕をじとりと睨みながら去っていきました。

「もし設置したら連絡します。これからPCでレポート書いて、事務所(俺が修行してた弁護士事務所)に電話しなきゃならんからこの辺で失礼します」と言ってドアを閉めた。

僕はリビングに戻り、テレビで録画していたあまちゃんを視聴し始める。

 

その人はもう一回くらいは来るだろーなと思ったが二度と来ることはなかった。

 

追伸:スクランブル配信にしたら全部解決しね?