顔顔問題
俺たちはいつからこんな量産型人間になってしまった?
多分、顔が悪いことに気づいてしまって、その顔の悪さをできるだけカモフラージュするために没個性的になろうと、個を捨て集団に溶け込もうと拘泥するようになってからだ。
20代前半の頃、ピアスやイヤーカフ、ネックレス、指輪、ブレスレットなどさまざまなアクセサリーを自分なりに調べた上でつけてた時期があったが、「所詮は顔」ということに気付いてからは全て外してセカストに売ってしまった。
それからアクセサリーの類は一切つけてない。
ところで皆さんは「顔顔問題」についてご存知だろうか。
これはプィーン大学のフエッキー博士が発表した顔に関する研究データの通称である。
これによると、フエッキー博士は20代から40代の女性10000人を経済的に貧しい、中間、豊かと三つのグループに分けた上で、A群「みすぼらしい格好だが美男子」とB群「ファッションに気を配っている顔の悪い男」とC群「小綺麗で清潔感のある顔の悪い男」に分けて、それぞれどの男性が好み、恋愛の対象となりうるか選んでもらったところ120%の女性がA群の顔の良い男子を選んだという。
このデータを参照するならば「男は顔」ということになろう。
この顔顔問題に対する対策や対処法は現在のところ発見されていない。なぜなら社会そのものが持つ病理であり、現代社会の仕組みそのものだからである。
顔の悪い男子はせめて他人に迷惑をかけないように群衆の中に居場所を見つけて混ざり合い、マーブルのように紛れていかなければならないことを示唆する研究データといえよう。
俺は今日も高い洗顔料で顔を洗い、高いオールインワンクリームで顔を保湿する。そして鏡を見るとそこには顔の悪い保湿されたオタクが映り込む。
顔を拭きJINSのメガネをかける。
ユニクロの白シャツを羽織り、ユニクロのヒートテックジーンズを履き、ユニクロのヒートテック靴下を履き、ナイキの靴を履いて家を出る。
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追伸 マグネループはアクセサリーに入りますか?