太陽の季節
「手紙が届いたら 封を切らずにそっとしまっておいて 時がたてば僕の今の気持ち きっとわかるはずさ最初で最後のお願い」などと歌った古い、でもとても有名なアニソンがあります。
この歌詞を読んだときに、そんなことが世の中にあるものかと思ったことを思い出します。
でも、私にはそんな手紙が一通だけありました。
これです。
司法試験は合否にかかわらず、必ず成績を記載したはがきが届きます。
これは、よくある圧着タイプのハガキであり、ペリペリと剥がすと中身が見られるようになっています。
私は未だにこのハガキを開封できずにいます。
結果は不合格なんだからさっさと開封すれば…と思うのかもしれません。
もしこれを開封して、箸にも棒にもかからない点数だったら…
ちっとも進歩してなかったら…と思うと未だに気持ちの整理がつけられず自室の目につかないところに置きっぱなしになっていました。
多分、私は、「結果は駄目だったけどすごく惜しかった点数だよ」というような声がほしいだけなのかもしれません。
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2019年5月、あれから一年。令和になっても私の時計は止まったままです。